2024年9月25日(水),草原和博教授と金鍾成准教授,川本吉太郎特任助教はカザフスタン・アスタナで開催されたThe 18th World Association of Lesson Studies International Conference(WALS2024)に参加し,研究発表を行いました。
今次発表は,“Reversing the Power Dynamics in Lesson Study: A Case Study of Koshi’s Research Lesson and Post-Lesson Discussion”と題して行いました。
本研究では,広域交流型オンライン学習を授業研究としてとらえた際,従前の授業研究とは異なる構造となっていることに注目しました。すなわち,広域交流では,講師(大学教員)が授業者(T1)として授業内容を計画し,教師(T2)とともに授業を実施します。また授業後には,講師と教師が一緒になって事後協議会を実施し、相互にリフレクションを行っています。このような構造を,授業研究における教師と講師の関係性(Reversing the Power Dynamics in Lesson Study)を転換するものと位置づけ、そこでの教師-講師間の新たな関係性,教師と講師のそれぞれの学びについて発表しました。
フロアとの質疑応答では,次のような質問が寄せられました。
・本授業研究プロジェクトにおける講師の役割は、従来の講師(“Knowledge of others”)とはどのように異なっているのか?
・本授業研究では講師はどのように選ばれているのか、求められる条件とは何なのか?
・(講師と教師のパワーダイナミクスを転換した)本授業研究プロジェクトにおいて、参加児童のベネフィットにはどのようなものがあるのか?
以上のように多くの刺激的・示唆的なご意見・ご質問をいただきました。
なお,次年度のWALS2025の開催地は広島です。
丸山恭司教授(広島大学・WALS2025実行委員長)よりウェルカムメッセージが述べられました。
NICEではこれからも,授業実践の開発と両立して,積極的な研究成果の発信に努めてまいります。