2024年6月21日(金)に国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)東京本部で開催されたシンポジウム「人口減少を機にひらく未来社会」に,研究開発責任者の草原教授が登壇しました。本シンポジウムは,戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期課題「ポストコロナ時代の学び方・働き方を実現するプラットフォームの構築」(ポスコロSIP)の一環で,本プログラム(NICE)が目指す未来の姿や現時点での成果を紹介することを目的とします。
草原教授は,ポスコロSIPを構成する3つあるサブ課題のうち,サブ課題Aの代表として登壇しました。「デジタル・シティズンシップ・シティで「新たな『学び』」をつくる~越境する教室,公共的対話,公教育の再構築~」の題目で,NICEの取組を報告するとともに,NICEが既存の公教育にどのようなイノベーションをもたらしつつあるかについて発表されました。
質疑応答では,「非常に魅力的な取組であるが,教員の働き方改革の観点から心配。教員の負担増加につながるのではないか」とのご意見をいただきました。このご意見に対して,草原教授は「実際はその逆である」と回答。その理由として,「指導計画や教材は,大学と市教委が共同開発したものが提供されており,むしろ教員の授業づくりの軽減につながっていること」「それを期待して参加されている先生がいらっしゃること(アンケート結果より)」「大学生や大学院生が授業運営の支援に入っていること」「校外に出張することなく,勤務校で普段どおり授業を行いながら,最新の授業理論を実践的に学べる場になっていること」を挙げられました。シンポジウム後のアフターセッションでは,NICEに関心を持った出席者の皆さまから有益なご助言や視察の希望等をいただきました。
EVRIは引き続き,公共的課題の探究を教室のウチに閉ざすことなく,教室のソトに開き,越境した対話を通してデジタル公共圏を創出する公教育を実現してまいります。