2026年10月24日(土)25日(日),大阪教育大学で開催された第75回全国社会科教育学会全国研究大会にて,草原和博は「表象探究としての社会科教育―AIを介して多様な社会像を,多様な他者と共に問い直す―」と題して,シンポジウムに登壇しました。また,宇ノ木啓太・神田颯・川本吉太郎・三井成宗・正出七瀬・草原和博は「社会科単元に遠隔授業を,なんのため・どのように位置づけるか-広域交流型オンライン学習の実践分析から-」と題して自由研究発表を行いました。
シンポジウムでは,SIP事業で取り組んできた遠隔授業8選(カントリーサイン,国土の端の碑,市制50周年ポスター,原爆の語り,レアアースのコラムなど)を紹介しました。そのうえで,社会像を「問い直す(可変性)」「出会う(多元性)」「批判に開く(公開性)」という3つの原理から捉える,表象探究としての社会科を提案しました。遠隔オンライン授業とAI授業支援システム(TSUNAGU仮)が,異なる他者との出会いや多様な声の可視化を支える基盤となることも論じました。
自由研究発表では,教師は教科書を「補って」単元をつくるという草原(2015)の4類型(メディア・選択可能性・論理的飛躍・表象的排除)を手がかりに,広域交流型オンライン学習の2事例(3年「事故や事件からくらしを守る」,6年「縄文のむらから古墳のくにへ」)を分析しました。いずれの事例も,現地の様子や資料で内容を具体に下ろし,他地域の子どもや専門家の声で問い直すという2段の構成で設計されており,教科書にない論争点や「ソト」の歴史に出会わせる意図があったことを明らかにしました。
DCCプロジェクトは引き続き,研究成果の発信に努めて参ります。






